完全水冷で長年運用してきた我が家のPCですが、空冷に戻します。
理由はいくつかあります。
1、メンテナンスがめんどくさい
水冷で使う冷却液って水道水ではなくて、電蝕防止剤を混ぜた精製水なんですよね。
これを定期的に入れ替えないといけないのですが、1リットルにつき1000円とかするので結構コスト掛かります。(100ml1000円で10倍希釈)
ラジエーターとかリザーバーのサイズにもよるのですが、私の場合は1.5Lくらい使ってます。
確か半年に1回目安で交換するのが推奨されていた気がしますが、一般的には1年毎に交換してる人が多いと思います。
・・・今もう2年近く変えてないんですよね。
そろそろ変えなきゃなーと思いつつもやっぱりめんどくささが勝ちます。
水抜くのが結構大変なんですよ。
バルブ開けたら自動的に流れ出てくるわけではなくて、エアダスターとか使って空気押し込んで無理やり抜かないとダメです。
抜いた水もその辺に捨てちゃいけませんし、水抜いたら部品全部洗わないといけません。
水入れ直すのもまた面倒で、変なところにこぼさないように慎重に水入れて、ラジエーターに空気入らないようにエア抜きして、試運転して水漏れないかチェックして・・・
とにかく面倒です。
もう嫌だ!
2、事故が怖い
水漏れするとPCまるごとお釈迦になるリスクがあるのが単純に怖いです。
メンテナンスサボって部品が劣化して水漏れする場合もありますし、単純に自分のミスで水漏れさせる可能性もあります。
一番やりがちなのは、PCパーツ入れ替えするときにパイプ外すのめんどくさくてそのまま作業してて手がぶつかって・・・みたいなパターン。
コンセント抜いて放電しておけば多少水かかっても大丈夫ですけど、それもそれでめんどくさいですしね笑
圧力調整バルブ付けてないと内圧高まったときにパイプが吹き飛ぶ可能性もあります、主にハードパイプで。
それとポンプが壊れやすいです。
今使っているポンプは4、5年動き続けている神ポンプなんですけど、それ以前に3回くらいポンプの故障を経験してます。
どれも1年経たずに壊れてますし、一番ひどいときは1、2週間で水漏れして壊れましたね。
内部で水漏れしてたので、完全に設計不良です。
或いは組み立て不良か。
ポンプって1台1万円くらいしますからね、洒落にならないです。
ポンプ壊れるとクーラントの巡回が止まって冷却できなくなってオーバーヒートします。
PC側にはデフォルトで安全回路入ってるのでオーバーヒートしても大丈夫っちゃ大丈夫なんですけど、頻繁にそんなことなってたら当然ダメージは蓄積しますからね。
実際に買って使ってみないと正常かどうかわからない、っていうのもポンプの怖いところです。
3、コストが掛かりすぎる
部品がとにかく高いです。
ポンプ1~2万円、ラジエーター1~2万円、ラジエーター用の冷却ファン1個1000~2000円、リザーバー1万円、ウォーターブロック1~3万円(CPUで1万円前後、グラボで2~3万円)、フィッティング(パイプと部品をつなぐ部品)1つ1000円前後、これくらいします。
最低構成でも6万円はすると思います。
くっそ高いです。
ポンプなんて壊れれば基本まるごと交換ですし、グラボも専用のウォーターブロックがあるので、グラボ交換するたびに新調する必要があります。
それと電蝕。
ウォーターブロックもラジエーターもフィッティングもそうなんですけど、金属部品って電蝕が起きると溶けるんですよ。
そしたら当然買い替えです。
まぁ私は溶けたことないのでどの程度のリスクなのかはわかりませんが、溶けた報告例はググれば出てきます。
電蝕防止剤ちゃんと使ってれば基本的には大丈夫らしいですけどね。
Oリングも長持ちしないので定期的な交換は必須だと思いますが、まぁ高いものではないのでコスト的な面では大した問題ではないと思います。
サイズ合うのが簡単に見つかるかどうかが問題です(
半永久的に使えるのは樹脂(とOリング、ゴム)だけで構成されているリザーバーくらいだと思いますが、これもフィッティング締めすぎでネジ穴潰れたり、馬鹿力で蓋閉めて樹脂部品割ったりとかの事故は起こりえます笑
4、重い
PCが死ぬほど重くなります、物理的に。
腰入れないと持ち上がらないくらい重たくなります。
なので私はキャスター付きの台の上にPC載せてます笑
構成にもよると思うのですが、私の場合は120mmファン3連で厚さ40mmくらいのラジエーター1つ、120mmファン1連で厚さ30mmくらいのラジエーター1つ、ウォーターブロックはCPUとグラボ、リザーバー1つ、ポンプ1基という比較的コンパクトな構成なのですが、これでも腰入れればぎり持ち上がるくらいの重さです。
今使っているPCケースは寝室用冷蔵庫くらいのサイズなので重たいのは当然としても、前に使っていたケースでも相当重かったんですよ。
20キロ、下手したら30キロ近くあるんじゃないかと。
一般的に、自分の体重の40%を超える重量の物を持ち上げるのは危険らしいです。
余談ですが、今使っているPCケースはケースだけで20キロあるらしいので、中身入った状態だと多分持ち上げられないです笑
そういえば運ぶの大変だったな・・・そもそもサイズがでかすぎてバランスが取れないです。
そんなこんなで、空冷に戻すことに決めました。
ちょっと名残惜しいけどね・・・笑
冒頭の画像と同じ物ですが、これが今現在の構成です。
1年以上掃除サボっていたので埃まみれです笑
一時期ハードパイプ使っていたのですが、部品構成変えるたびにパイプを加工し直さないといけないのがめんどくさくて早々にやめました。
加工キットも結構高かったんですけどね・・・笑
右下のタッパーにはポンプが入ってます。
うるさいので防音のために防音シートを敷き詰めたタッパーに入れているのですが、今蓋開けてみたら別にうるさくなかったです。
確かUEFIで回転速度の制御ができたんだっけな・・・フル稼働させるとキーン音がやばいです。
左側にあるのがリザーバーですが、ある程度高いところに設置しないと水入れも水抜きも大変なので手作りの台の上に乗せてます。
タッパーも台もダサいですね笑
3連ファンのラジエーターはケースの背面のスペースに入ってます。
このPCケースで一番気に入ってるのが、グラボを上からぶら下げるような形で固定できる点です。
これだったらマザーボードにグラボにも負荷が掛かりません。
その代わり、当然ですけど接続端子が全部上を向くので、周辺機器交換してケーブル類差し替えするときとか、ケースの上に乗っかっているもの全部退けて、上蓋空けて、背面側のケーブル通す穴からケーブル差し込んで冷却ファン避けて接続し直すとかいうクソめんどくさい手順が必要になります(
そもそもケースの上に物乗せるなよという話なんですけど、ちょうど机と同じ高さなのでサイドテーブルとして使ってるんですよね・・・笑
冷却性能への影響を考えると避けるべきではあるのですが・・・でかいケース使う利点として机代わりになるっていうのは結構良くないですか?笑
さて、入れ替えていきましょうか。
グラボの冷却ファンはデフォルトで着いてたやつに戻します。
ほとんど使ってないので新品同様です。
msiのGTX-1080tiなんですけど、グラボの温度が60℃くらいになるように自動で動いたり止まったりするんですよね。
うるさかった記憶があります。
設定変えられないのかな・・・常に低速で動かしておいてほしいです。
CPUファンは新たに購入しました。
DEEPCOOLのASSASIN IIIです。
空冷のハイエンドモデルらしいです。
でも1万円です。
もっと高いやつもあるみたいですが、これ以上高いやつは性能差がそんなになくてコスパ悪いらしいですね。
そこで言うと、DEEPCOOLのAK620がコスパ最強らしいです。
似たような見た目してます。
ASSASIN IIIと比べると若干小ぶりだそうで、値段も2000円ほど安いです。
まぁ2000円ならいいかと思って高い方買いましたが、サイズ一緒なら冷却性能はほぼ変わらないんじゃないかなぁ・・・どうなんでしょうか。
その辺の事情はあんまり詳しくないです。
ファンの性能は関係してくるんでしょうけどねぇ。
内容物はこんな感じです。
グリス買い忘れた!とおもったら付属品あったのでこれ使います。
昔買ったやつもあるのですが、古いグリス使うのってなんか気がひけるんですよねぇ・・・笑
そしてプラスドライバーまで付いてますね笑
これはありがた迷惑・・・(
ヒートシンクですが、ヒートパイプが7本あります。
これが強いらしいです。
鉄の塊の方が熱容量増えて良いんじゃないの?と思ったのですが、どうやらヒートパイプというのは熱伝導に優れているそうです。
パイプの中に液体が入っていて、プレートで温められた液体が蒸気になってヒートシンクの方に自動的に移動して行き、ヒートシンクで冷却されると液体に戻ってプレート側に流れていくんだそうです。
液体は水だったりアルコールだったりするそうなのですが、CPUの温度程度で蒸発なんかしなくね?と思いきや、ヒートパイプの内部は液体以外の気体は入ってないらしく、真空状態にすることで蒸発しやすい環境になっているそうです。
よく考えられてます、感心しました。
動力が熱だけっていうのが素晴らしいですね。
まぁ冷却ファンによる冷却も動力と考えれば電気も食ってるといえば食ってるわけですが、重要なのは摺動部品一切無しで半永久的に動くという点です。
ファンブレードも何やら特殊な形をしています。
気流を増幅する効果があるらしいです。
特許取得してるくらいなので、それなりに効果的なんでしょうねぇ。
AK620の方はこんな形してないので、ここで差が出るのかもしれません。
ヒートパイプもASSASIN IIIの方が1本多いですね。
さて組付けです。
水冷のときは「どうせ冷えるから大丈夫でしょ」と思ってエアフローとかそこまで意識してなかったのですが、空冷化するに当たって冷却能力の低下が気になるところなので、ちゃんと考えようと思います。
といっても簡単な話で、単純に底面を吸気口、上面を排気口としてファンを設置し、空気が下から上に流れるようにするだけです。
温かい空気より冷たい空気の方が下に溜まるので、下から上に流すようにします。
PCケースの高さ程度の高低差でどれだけ違うのかはわかりませんけどね。
ケース内で滞留しないようにだけは気をつけたいところです。
上面はこんな感じになってます。
140mmファンを2つ設置できます。
今映ってるやつがデフォルトで着いてた物で、そのまま使おうと思います。
底面はPCケースの説明を見る限りだと120mmファンを3つ設置することができるみたいです。
上面が140mm2つなので、バランスを考えるとそれで良いのでしょう。
水抜いて、リザーバー外して、ポンプ外して、ラジエーター外して、ウォーターブロック外して、グラボの冷却ファン戻して、CPU冷却ファン取り付けて、ケースファン取り付けて、
完成です。
CPU冷却ファンはそこそこ重量があるので支柱を取り付けようと思ったのですが、手元にいい感じのやつが無かったので一旦そのままにしてあります。
そのままでも大丈夫な気はするのですが、不安なんですよね。
エアコンの設定28℃で特に重たいプログラムは動かさず、Youtube+ブラウザ多窓多タブで使っている分には結構冷えてます。
CPUは33℃、GPUは50℃、ケース内温度は調べ方不明(
ケース内に手を入れたときにモワッとしてないので、エアフローは問題ないと思います。
エアコン消したときにどうなるかが気になるところですね。
まぁ大丈夫だとは思います。
水冷はもしかしたらどこかで再活用するかもしれません。
パーツもったいなくて・・・笑
メインPCに入れるつもりはありませんけどね。