ついに買いました・・・高かった。
車買おうか迷ってるこのタイミングでこの出費です。
まぁボーナス出たし・・・
BambuLabのP1Sという機種です。
BambuLabは結構評価が良いらしいです。
同じメーカーからもっと高い機種も出ているのですが、機能比較を見ても利便性に影響を与えるような機能が追加されているくらいで性能面は変わらなかったので、P1Sにしました。
安い機種だとエンクロージャーというガワの部分がないバージョンも売っていたのですが、温度管理のことを考えるとエンクロージャーは必須だと思うのでエンクロージャー付きのものにしました。
本体単品で10万円します。
円安なので少し割高だと思います。
本体の他に、AMSというフィラメント(樹脂の糸)ケース兼乾燥機も一緒に買いました。
P1S Comboというセット売りのものもあったのですが、品切れだったので別売りのAMS HTを買いました。
AMSの役割は除湿とかフィラメントを正常に送り出すためのものです。
むき出しで使ってると埃も被りますし、湿気も割と天敵なんですよね。
実は昔射出成形機のメーカーに勤めていたことがあるので、樹脂の話は少し詳しいです。
・・・湿気がどの程度影響するかまでは知りませんが(
事前に調べた情報によると、箱から出して30分でプリント開始できるという話でした。
・・・半日以上かかりましたが。
つきっきりで半日かかったわけではないですけどね。
P1Sは熱溶解積層方式なので、加熱したノズルにフィラメントを押し込んで樹脂を溶かします。
フィラメントを押し込む機構がプリントヘッドらへんに搭載されているのですが、初っ端はフィラメントが全く噛まなかったので全然樹脂が出てきませんでした。
そもそもAMSとP1Sを組み合わせるにはバッファーかバスと呼ばれる装置が必要なのですが、それを買っていなかったので、ノズルまでフィラメントを届かせるためには手で押し込む必要がありました。
・・・今クイックスタートガイドを見返してみたのですが、ちゃんと書いてありました笑
フィラメント交換するたびにこれやらないといけないっぽいです。
が、バスは追加購入したのでバスさえ取り付ければ大丈夫なはずです。
ちなみにバスかバッファーがないとAMSは一切機能しないので、ただのフィラメントケースになってます。
とりあえずテストプリント一発目です。
・・・成功すると思いませんでした。
フィラメント出なかったところで初期不良掴まされたと思っていたので笑
想像より全然きれいです。
積層ピッチは0.2mmなのでそもそもキレイな仕上がりになるはずなのですが、ピッチの問題以前に粗い部分が絶対出てくると思っていました。
もちろん完璧とは言えませんが、はじめからプリントしてそれで完璧になるとは考えていなかったので、後処理をちゃんとやればまともな成形品になりそうです。
粗ければ粗いほど後処理の大変さが嵩むだけの話ではありますが・・・笑
このブログで書いたかどうかわかりませんが、昔DIYタイプの3Dプリンターを買ったことがあるんですよ。
2万か3万くらいのやつです。
エンクロージャーなしで、柱とかの骨部分はアクリル板を切り出したようなやつです。
プリントにかかる時間とか品質の問題があったのでほぼ使わずに物置にGOだったわけですが、そのときの品質を知っているので今回の3Dプリンターがいかに素晴らしいかがわかります。
10万という値段に釣り合っているのかどうかはわかりませんが。
ちなみに光造形だともう少し安い値段でもっと綺麗に出力できるようなのですが、レジンの扱いが厄介ので熱溶解積層にしたんですよね。
レジンの臭いとか、出力後の後処理の面倒くささとかが気にならないのであれば光造形をおすすめしておきます。
私もちょっと迷ったのですが、臭いも後処理も嫌だなーと思って・・・笑
ちなみに、成形品の品質面で熱溶解積層方式は射出成形には絶対に勝てません。
射出成形って透明な樹脂を使ってレンズを作ることもできるのですが、積層痕があるとレンズとしては使い物になりませんからね。
そして反りやヒケの問題もあります。
話し出すと長くなるので割愛しますが、いろんなことを考慮して樹脂製品を成形しているんです。
でも考えてみると、射出成形がまともな樹脂製品を作れるのって当然な話なんですよ。
歴史が古いので、先人たちの叡智の結晶が詰まっているんです。
あと単純に機械が高いです、馬鹿みたいに高いです。
車より高い機械でも手のひらに収まるサイズのものしか作れなかったりします。
それに対して比較的歴史の浅い3Dプリンターですが、個人でも手が出せる価格でまともな形をつくることができる、というのが驚異的です。
今後更に発展していくことも考えると、射出成形の立場が危ぶまれるときがもしかしたら来るのかもしれません。
仕組み上、品質面だけは勝てないと思いますけど・・・どんな技術革新が起こるかはわかりませんからねぇ。